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【フランスロワール出張日記】3日目 4日目

【フランスロワール出張日記】
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<3日目>

4件目:Vignobles du Paradis(ヴィニョーブル・デュ・パラディ)

 

シノンのワイナリーです。

 

 

醸造責任者のセバスチャン氏

 

タンクの中の、熟成中のシノンの赤ワインをいただきました。カベルネフランのしっかりとした味わいがしっかりと楽しめました。ポテンシャルも感じました。

 

生産量が少ないシノンの白も樽熟成中のものをグラスに注いでくださいました。ほのかにバターのようなリッチな香りのある辛口でした。

 

ブドウの苗木

 

ブドウ畑の面積は27ヘクタール。0.7ヘクタール分は新しく植樹を行っています。
全体のうち0.5ヘクタールのみが白ブドウ(シュナン ブラン)で、主に赤ワイン用のカベルネフランを栽培しています。シノンの白は8%のみで非常に少ないが、需要は増えているそうです。

 

ブドウ畑は丘の上にあり、ブドウの樹の周りの地面を覆うようにさまざまな種類の植物(ハーブ)が植えられていました。(植物による良い効果があり、植物が出す窒素がブドウの樹に良い影響を与える。植物の根があることで畑に水分が保たれ、土を活性化してくれます。)

 

ワインの苗を植えさせてもらいました。

 

機械での苗植えを見せてもらいました。

 

 

 

5件目:Maison Laudacius(メゾン・ローダシウス)

14のファミリーが加入している協同組合。モンルイ シュール ロワールのアペラシオン400ヘクタールのうち、ほぼ半分に近い170ヘクタールを所有しています。生産するワインの種類はスパークリングワインが中心で年間100万本の製造をしています。

 

早速ですが試飲させてもらいました。

 

フランスのパテとシェーブルチーズも一緒に試飲。最高のワインの友でした。

 

シュナンブランの甘口のワインも最高でした。

 

昔の人たちが家を建てるためにテュフォー(火山灰土壌)を切り出した跡の、洞窟のような空間をワインの保管用に使用しています。

気温が年間を通して13℃と安定しており、ワインの貯蔵に適していました。

 

瓶内二次発酵を行っているスパークリングワインの瓶が何段にも並べられて保管されており、瓶に溜まったオリの様子も見せていただくことができました。

ピュピトル 昔はこのような道具で動瓶作業を行っていました。

 

マグナムボトルを筆頭にシャンパンのサイズごとの名前を列挙されていました。

 

 

ブドウ畑では樹齢80年ほどの古木や、土壌のシレックス(火打石)も実際に触ることができ、火打石の火薬のような香りもかぐことができ大変勉強になりました。

 

 

<4日目>

6件目:Domaine Delobel(ドメーヌ・ドゥロベル)

バンジャマン氏とサンドリーヌさんご夫妻による、ソーヴィニヨンブランを主体としたワイン造りを行っているワイナリーです。

 

夫婦で愛情を持って育てたソーヴィニョンブランが勢揃い!

 

ワインの熟成のさいに、微酸化を求めて木樽に入れます。                                                 
火を使って仕立てた樽によって得られるバニラ香やキャラメル香は必要としていないため、火を使わずに蒸気で仕立てた木樽を使用しています。                                                    
そうすると、ふくよかでしっかりしているがソーヴィニヨンブランらしいワインに仕上がります。

 

夫婦2人で経営する小さなワイナリーです。2009年に建物を購入し、2014年に13.5ヘクタールのブドウ畑(醸造施設から9km離れた場所)を購入したことがきっかけとなり設立されました。

 

早速、ご夫婦のお宅に訪問して、試飲させていただきました。

 

2019年に、ソーヴィニヨンブランを使用したワインの世界コンクールでトップに選ばれた実力の持ち主です。
2014年にワイナリーを設立後、わずか5年での快挙!     

 

2人はトゥールのワイン学校で出会ったそうです。そのワイン学校で勉強したのち、スイスにワインの勉強のために留学。さらにフランス国内のボルドーだけでなく、アメリカ(カリフォルニア)、オーストラリア、ニュージーランドのソーヴィニョンブランのワイン産地に留学。                                                       

その経験により、2人の造るソーヴィニヨンブランのワインには、いろいろな国のソーヴィニヨンブランのエッセンスが入っています。2人だからこそ造ることができる最高のソーヴィニョンブランが出来上がりました。

 

スイスでの留学中に ”良いワインは2杯目も飲みたくなるワイン“ であると学び、そのようなワイン造りを実践しています。試飲もすすんで飲んでしまいました。

 

 

 

 

7件目:Domaine Girault(ドメーヌ・ジロー)

 

ソーヴィニョンブランの名産地 サンセールの家族経営のドメーヌです。
2007年に、4世代目のアントニーさんとオリヴィエさん兄弟がお父さんから引き継ぎました。
現在BIOに転換中です。

 

サンセールとピュイフュメの畑を所有しています。

 

どのワインもソーヴィニヨンブランで造られた上品な白ワインで、爽快なハーブのような風味と酸味、ほのかな苦味があり、まさにサンセールの緑豊かな丘のような綺麗な味わいでした。
ふくよかで丸みのある、ピノノワール100%の赤ワインのエレガントな味わいも印象に残っています。

 

サンセールはアントニーさん、プイィフュメは兄のオリヴィエさんが造っています。                    
ワイン造りはテロワールの違いが大きなポイントになるそうです!

 

8件目:Domaine Chatelain(ドメーヌ・シャトラン)

1630年設立。現在12代目の当主のシャトラン氏がワイン造りを行っています。

 

ボトリングのマシーン

 

ソーヴィニヨンブランはデリケートな品種のため、ブドウを収穫後すぐに圧搾して醸造を開始します。ソーヴィニヨンブランのアロマを生かすため、収穫からの10日間は非常に濃い密度で作業しています。

 

ワイン庫です。貴重なオールドヴィンテージも保管されていました。

 

ワイン畑からでてきたアンモナイトの化石、大昔に海だった土壌のため、ミネラルたっぷりのワインが出来上がります。

 

ドメーヌ・シャトランのソーヴィニヨンブランはミネラルと酸が豊富でとても良く熟成します。
10~15年熟成したソーヴィニヨンブランのワインも試飲させていただきました。

 

貴重な2005年ヴィンテージのプイィフュメを試飲させていただきました。熟成感の中に若干のフレッシュさも感じることができ、上質な白ワインは長く熟成できるとおっしゃる理由がよく分かりました。

 

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